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変換なしの雑食夢

ran

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銀英伝

「面倒だわ」
そう言うとナイトハルトさんが困ったように笑うので私はむすっと前を見る。今日は建国記念日。毎年のことながら祝賀会があって私まで出て行かないといけない。いや、何より。家族全員なのだから面倒くささに拍車をかける。


「の割りには」
「?」
「ユリアパウラとヘンリエッタのドレスは気合が入っているな」
「当たり前です。今日為に」
「誂えた?」
「いいえ、作り直したの」
「刺繍とビーズを?」
「ええ。去年の2人が気に入ってたから。もうあまり体型が変わらないし。」
「君らしい」
「貧乏性って思ってます?」
「毎回軍服で出席する私が言うと思うかい?」
「あら、それは必然でしょ?」
「いや、面倒なだけだ」
「以外と今の幕僚の方はそのタイプ多いものね。」
「ミッターマイヤー元帥のお陰だ」


私もドレスじゃなくて軍服にしようかしらと言えばダメと可愛らしく言われる。幾つになってもこの顔には弱い。


「あらダメ?」
「あの時みたいに止まらなくなる。」
「あらドレスでも変わらないんじゃなくて?」
「痛いところをつかれたな」



そう言って笑われるので私も笑う。ナイトハルトさんは満足したようにグラスを傾けて私の名前を呼ぶものだから私は子供達の方に向けた視線を彼の方に向け直す。


「計算外だった」
「何がです?」
「ドレス」
「?」
「似合いすぎているな」
「あなたからの贈り物よ」
「去年のね」
「もったい無いじゃ無い。それに気がつか無いでしょ?」
「そうだね。去年はもっと慎ましやかだった」
「レースの部分は娘のドレスに。」
「横から見たら胸が見えるな」
「あらダメ?」
「ここに来てその顔はずるい。」
「だって昨日は絶賛してたでしょ?」
「今も絶賛だよ」


凄く美しくてまるでミューズだと言って頬にキスを一つくれる。酔ってらっしゃるでしょ?と言えばそれなりにと返ってくるところを見ると合流するまでに強か飲まれたのだろう。奥で控えている部下の人に目をやると肩をすくめられた。2本3本で終わる話ではないらしい。なるほどビッテンヘルト閣下も賑やかだ。建国25周年で羽目を外したらしい。奥方が大変そうだわ



「マインシャッツ」
「はい?」
「綺麗だ」
「酔った貴方もセクシーよ」
「そう?」
「ええ。」
「キスしたいな」
「大人しくしていたらね。」
「ご褒美はそれだけ?」
「ほかに欲しいものでもあるの?」
「君」
「あげているじゃない」
「そっか」
「ふふ。可愛い人ね。」
「君も」



そう言うと唇を塞がれる。一瞬と雖も口紅が付いてしまっただろうとぼんやり見ればペロリと唇を舐められた。
いやそれより。


「酔って無い」
「誰も酔っただなんて言って無いよ」
「呆れた人」
「君が綺麗すぎるからいけないんだよ」
「…」
「部下を責めないでおくれよ」
「覚えてらっしゃいと伝えておいて」
「ミュラー夫人がお怒りだ」
「貴方」
「なっん!!!」


お返しよと言って離れる。ルージュはお返しするものですからと言って笑う。やれやれと言わんばかりに首を竦めるのが私は以外と好きである。




夫婦の会話




「フロイライン ユリアパウラ」
「はい、陛下」
「あいも変わらず仲睦まじいな。おば様方は」
「はい。」
「羨ましいものだ」
「父と母は私の理想の夫婦の像ですわ」
「…」
「陛下?」
「フロイライン」
「はい?」
「それを私と共に叶える気はないか?」
「!」
「いや、すまない。急に…」
「陛下?」
「だが其方を初めて見た時より考えていた。真剣に考えて欲しい。」
「…はい」
「其方が来てくれるのなら亡き父上同様側女も要らぬし。なによ…フロイライン」
「私も貴方様を微力ながら支えていきとうございます。」
「っ」

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