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変換なしの雑食夢

ran

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言えない三成 5

「…」
(真剣)
「もう良いか?」
「え?!あの…もう少し」
「…もう少しだけだぞ」
「はい。」
「(近い)」
「採れた!」
「そうか」
「これで…石田様」
「何だ?」
「ちょっと止まってください…んー。この色も良いけど。こっちも捨てがたい」
「そうか」
「どちらが良いですか?」
「お前に任せる。私はこういうのに疎くてな」
「そうですか?んー…」
「(愛らしい)」






「刑部さん」
「何か?」
「おれ、今この世の奇跡を見てる気がします」
「奇遇よなぁ。我もよ」






そんな会話があったなど露しれない私はこのありがたい平和の日々を享受している。着物のも後は整えれば終いだ。少し根を詰めすぎたかなぁと思っていれば石田様が帰って…いや、休憩しに来たらしい。




「ご苦労様です」
「…」
「?」
「もう…出来たのか?」
「もう少しです」
「…そうか」
「今日は畑も雨で行けませんし。…石田様」
「ん?」
「濡れていますよ」
「あ、ああ」
「温かいお茶淹れてきますね」
「すまん」
「風邪を引いてはいけませんから」
「…」
「石田様?」
「お前は」
「はい」
「誰か…想うものはいないのか?」
「はぁ…」
「その、だ。役目といえ、私と、一つ屋根の下で…そのだ。寝食を」
「石田様!」
「っ?!」
「奥方様が嫌がっておいでなのですか?!」
「…は?」
「それならそうと…私荷物まとめて」
「違う!」
「?」
「私には妻子などいない…がお前は」
「以前行った通りいませんよ」
「許嫁ではなく」
「想い人も。些か恐縮なのですが…私は今の生活がここに来て一番好きです」
「は?」
「変ですか?」
「お前は私が恐ろしくないのか?」
「え?」
「どうなんだ」
「全然。あー…でもその気になれば私なんか一太刀なんでしょう?それは怖いですけど」
「しない!」
「しないでくださいね。」
「当たり前だ!」
「私にとって石田様は…何ていうんだろう?怖いとか恐ろしいとかでは無くて日々の何気ない優しさであったり穏やかさであったり。心地よさ!そう、心地良いんですよ」
「…」
「石田様?」
「私は、皆から好かれようと思ったことはない」
「はぁ」
「秀吉様の一兵として生きて死ねればいいと。そう思ってきた」
「知ってますよ」
「…だが、その」
「?」
「お前には恐れられたくない」
「はぁ」
「…」
「怖くないですよ」
「ずっとか?」
「たぶん」
「多分?!」
「えー…だって石田様」
「だってではない」
「んー…そうか。うん」
「?」
「石田様が怖くなったら逃げますから。」
「は?」
「あ、今のままなら大丈夫ですよ」
「…」
「出来た!」
「?」
「単」
「ああ」
「後で着てみてくださ」
「私の妻になってほしい」
「いね…え?!」
「結婚してくれ」












言えない三成 5






「で、どうするの?」
「どうもこうも!大体貴方のせいで!!!」
「まぁ、ね…言おうか?」
「…いや自分でいう」
「ふーん」
「で斬殺される!お咎めなしにしてね」
「はいはい」

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