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変換なしの雑食夢

ran

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蛍火

「ん…?」
「おはよ。」
「おはようございます」
「んーふふふ」
「まだ眠い?」
「いや、昼寝るから」
「…」
「あ、その顔いいね。」
「鬼の形相の山本さんがいるよ?」
「えー陣内野暮はな…」
「急な仕事で泊まり込んで。嬢まで駆り出して。」
「えーんふふふ。昨日頑張ったでしょー?」
「高坂と尊が死に体になりましたがね」
「若い時の苦労は買ってでもしろっていうし?」
「私は貴方より年上ですが?」
「…」
「ご飯作ってきまーす」
「あ!行かないで!!!」



尸を乗り越えて給湯室へ行く。怒った山本さんの声が聞こえるので相当大変だったのだろう。あの人の下へつくというのは凄いスリルを味わうことかもしれない。



「お嬢様」
「あ、ご苦労様でした。」
「いえ、ご苦労様でした!」
「お茶入れたらパン食べましょうね」
「大丈夫ですか?」
「いや、高坂さんたちの方が乗り込んだり叫んだりで大変そうですけど…」
「?」
「いや、怪我しませんでしたか?」
「はい!!!」
「ならいいんです。無理しないでくださいよ。あの人、きっと恐ろしいことし始めるだろうから」
「???」
「ふふふ。お茶湧いたわ。いきましょ?」
「はい!」




お盆は高坂さんが持って行ってくれたから私はパンを持つ。あの人との婚約は成立した。結婚も実は済んでいる。ここ重要。婚約という名において出てくる膿を取り出したいのだろう。婚約を望んだのは雑渡さんだったが結婚を望んだのは私とお父さんだった。同盟派閥を直轄にして奥原なのだろう。実は婿だったというのは後から報復する口実だろうし。私としては大きな保険だけど。


「お茶入りましたよ」
「…」
「何ですか?」
「陣左と仲良いね。」
「仲良いですよ。あなたの大事な部下だもの。」
「ふーん」
「でも一番大切なのは雑渡さんなの知ってるでしょ?」
「…」
「疑うの?」
「疑わない、けど」
「ふふふ。おはよーございます」
「っ」
「おはよーのチューまだだったから。」
「っっっっっ」
「嬢」
「とりあえず食べて仕事しましょう!仕事する雑渡さん素敵だなぁ」
「陣左。それ終わったら例の事務所行くよ」
「はいっ!」
「ありがとうございます。」
「もう尻に引いてますね」




この人が私を守るというのならば私もこの人を守りたい。




「んふふ。それ良いね」
「朝から変態ですよ。」
「てめぇ!!!」
「高坂さん座る。雑渡さんが変態なのは今に始まった話じゃないですよ。」
「…」
「さてと」
「ん?何処か行くの?」
「家。山本さん貸してくださいね」
「いいよ」
「わーい」





蛍火





「以外と忘れてましたが」
「何?」
「あなたは会長のご息女でしたね」
「そうよ。だから、あの人を守るためならなんでもするの」
「…」
「照星さんにはお願いしてます。後は、これをばら撒いてください」
「恐ろしい人だ」
「女はそういうものよ」
「貴方が、ですよ」
「そうね。ね、山本さん」
「はい」
「ざ、私のこと嫌わないかな?」
「喜ぶんじゃないですか?変態ですし」
「そうね。」

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