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変換なしの雑食夢

ran

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蛍火 インモラル

「ねーねー。」
「…」
「いいでしょ?君、聖女大の子じゃん。俺らと遊ぼうよ」
「人を待っていますから」
「うわっ。かっわいいなぁ。」
「なっ!マスク返してください!!!」
「いーじゃん。かわいいし。でさーあっちで美味しいケーキ屋知ってんの。如何?」
「結構です」
「いいじゃん別に」
「いい事ないよね」
「ぁあ?!何だテメェ」
「雑渡さん。」
「言ったでしょ?こういう場所で待っちゃダメって」
「てめっ。何勝手に!!!」




そう言ってチャラ男が雑渡さんの肩をつかもうとした瞬間、蹴り飛ばされていった。流石忠犬高坂さん。尊君も意外と慣れててびっくりだなぁと思いながら雑渡さんを見る。ヘラリと笑っているものの止める気はないらしい。財布から身分証とスマホのデーターを抜き取る手際のよさが怖いよなとさめざめと見ていると尊君がこちらに来る。



「如何しますか?」
「いやーねー。うちの嬢に手を出して、そう簡単にいいよって言えないじゃん。」
「てめーら!!俺がどこのもんか知ってんだろうな!!!」
「あらら。陣左、まだ元気じゃない。」
「すいません!」
「雑渡さん。こいつのアドレスから面白い人の名前が出てきましたよ。」
「えー?誰々?」
「嬢もみてください」
「…あら」
「陣左〜。事務所連れてって」
「はい!」
「事務、所?」
「そう。君さぁ、下手打ったよね。」
「ひっ。」
「この人、うちの会社の会長の一人娘だから」
「へ?」
「た、そ、が、れ」



にたりと笑う雑渡さんを見ると目が笑っていない事に気が付く。ハァとため息をつきながらよれよれの背広を引っ張ると面白くなってきたよねーと笑うのだった。




蛍火




「久しぶりー。真逆4人で来るとは思わなかったよ」
「…」
「あらら、反応なしなの?」
「…すまん。うちの若いのが大変失礼をした」
「本当にね。」
「雑渡、黄昏ご息女は?」
「んー…今気分悪いから横の部屋にいるけど?あわす気ないから。」
「詫びをだな」
「鬼蜘蛛。あんた、うちの嬢をなんだと思ってんの?只でさえあんたんとこの若いののせいで気分を害してんのに、無理にでも出して来いって?」
「いや、そういうつもりじゃ」
「何?あんたんとこではうちの嬢はそこらの売女と同じ尻軽な訳?」
「落ち着け、雑渡。そういう話をしに来たわけじゃない。…上に秘匿にしてくれた礼と詫びに来ただけだ。…あれは俺が責任持って処分する」
「あらら。いいの?」
「うちのオヤジに害するものはたとえ仲間でもいらねぇ。」
「流石由良の旦那」
「後、この間の件はあんたの言う通りにする。9:1。それで良い」
「譲歩するね。」
「お前の逆鱗に触れてそのままにしておける程馬鹿じゃねぇ。それで許しちゃくれねぇか?」
「…雑渡さん」
「足はないよ。」
「「「っ」」」
「まぁ、止められちゃたからそこでやめただけだけど。返してほしい?」
「化け物」
「あぁ?!今何言いやがったテメェ!」
「蜻蛉!」
「陣左も落ち着いて。化け物かぁ。良いね、それ。」
「すまん。」
「隣のも9:1ね。失言がなけりゃそこで手を打つよ。」
「…構わん。」
「由良の兄貴?!」
「うふふふ。あんたのそういう所嫌いじゃないな」
「雑渡さん…」
「尊?…いいよ。通して」


かちゃりという音とともに彼女が現れる。美しい姿中に、恐ろしい獣を飼っているのだろう。眉一つ動かさないで、美しく笑っているのが恐ろしいと思うのだ。



「雑渡さん」
「大丈夫?」
「ええ」
「今回の件、うちの若いのが」
「ふふふ。良いんですよ。雑渡さんとお話ついたんでしょ?」
「…」
「共栄丸のおじ様によろしくお伝えください。」
「は、い」
「いいの〜なんか言いたいこととかない?」
「んーないかな。あ、」
「何か?」


そう言うとニコニコ笑いながら、蜻蛉の前に立つ。ゆっくり、右目を指差して名前を紡ぐ。ぞくりとする。



「蜻蛉さん」
「は、い」
「何をそんなに怯えていらっしゃるのかしら」
「い、え」
「嬢」
「何もしないわ。私只の女子大生だし。只、」
「っ」
「次は無くてよ」



ヒッと喉を鳴らすこいつは決して三下でも無能でもない。うちの3番手だ。それを虐めて微笑む彼女は何者なのだろうか


「それくらいにしてやって下さい」
「うふふ」
「嬢。陣内」
「はい」
「うふふふ」
「可愛いねぇ。本当に」
「恐ろしいな」
「それ以上はやめといたほうがいいよ」
「当たり前だ。俺も命が惜しいからな」

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