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変換なしの雑食夢

ran

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「如何致しましたか?先程から体を伸ばしておいでですが」
「いや、な。体調が悪い。」
「いくら姫様でもあの量の毒を食らったのです。」
「手裏剣というのは恐ろしいなぁ。傷口などまだ痛むぞ」
「なれば湯治にでも言って参れ」
「あー。そう言えば。とうに行っていなかったなぁ。」
「どうぞ行って来て下され!」
「ん。では行って参ろうか。いや、幸村もどうだ?」
「某もでござるか?」
「幸村も行って参れ」





あとは暑苦しい漫才なので退散させてもらうとして。本当に利き腕の調子が悪い。才蔵と呼べば、あれとは違う真面目な声でご用ですかと尋ねられる。




「湯治に行く」
「腕ですか?」
「ああ。幸村も参るのでな」
「はぁ」
「采配は佐助に任せると言っておいてくれ。」
「…」
「なんだ?」
「頭の機嫌がすごく悪いのを知っての命令でしょうか?」
「…佐助」
「ははいっと。何?」






聞いていたなと言わんばかりに見ると人の良さそうな顔で何?用なのと言われるので明日から湯治に参る。幸村も一緒だから采配を頼むとだけ言う。えー今からとか急だねとかいうので無理ならいいと踵を返すと冗談だよ、冗談と帰ってくるあたりあいも変わらずだ




「戯言はいい。とりあえず頼む」
「はいよ」
「ではな」
「姫さん?」
「ん?」
「そんなに調子悪いの?」
「…さてな」
「才蔵…ちゃんと手当てしなかったの?!」
「しました。」
「してくれた。才蔵を責めるのはお門違いだ。才蔵はよくやってくれている。なぁ才蔵」
「ありがたき幸せでございます。」
「…」
「ではな佐助」
「ちょっ?!」
「佐助ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
「ほら、呼んでいるぞ」
「…はぁ。たく。はいはいっと」



行ってしまった後ろ姿にため息をつくと才蔵に素直ではないと言われてしまう。仕方がない話だ。跡取りとしてきっちり成長してもらわんとならんといえばうなづかれる。そしてなんだかんだ言って幸村が好きだからなといえば微妙な顔をされた。まぁそんな事を無視しているとじくじくと痛む傷に嫌気がさす。湯治で治ればいいがなと言えばうなづかれなので私は笑って自室に帰るのだった






白い花








「あ?」
「だから、姫さんの警護!くノ一連れて行くよ」
「いやいい。いらん」
「いらんって!そういうわけにいかないでしょう?」
「才蔵がすればいいだろ」
「…は?」
「何怒ってるんだ?」
「いや、別に」
「…くノ一はいい。だいたい警護してもらう必要性が何処にある?」
「だけと」
「才蔵でいい」
「姫さん?!」
「言い方を変える。」
「?」
「才蔵がいい」
「…」
(寿命が縮む)

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「おん?」
「姫さん?!なんで此処まで?」
「おー、美人だな」
「一寸忍び屋敷まで何の用?来ちゃダメって言ったでしょ?」
「邪魔して悪かったな。」
「…用は?」
「ん?いやいい。才蔵に頼む。」
「はぁ?なんで?!」
「いや、済まなかった。いい所を邪魔して。其処の美人も。」
「一寸!話終わって」
「ははは。じゃあな」


そう言って部屋を出ては才蔵と叫ぶ姫さんの声を聞いて萎えてしまう。但し色の訓練中に中止はない。とっとと終わらせて駆けつけるかと思っていた。のが、間違いだったらしい。


「毒?!」
「通常なら致死量だった。あれで良く此処まで来たと言えばいいのか。」
「今は?」
「熱が高い。峠は越えていらっしゃるが…」
「何で」
「頭?」
「なんで言わなかったんだよ。」


そう言えば才蔵に笑われる。人でなしの頭も姫様と真田の旦那にはすこぶる弱いと。否定はしない。此れと大将の命3つが俺様の全てである。他のはどちらでも良いと言い切れるし。勿論。自分のものも。どちらでも良いのだ。


「頭、才蔵様」
「ん?」
「姫様がお目覚めです」
「行く」



そう言って闇に溶けると才蔵の笑い声が聞こえてくる。



「姫さん!」
「んー…あれ?如何して佐助がくる?才蔵を呼んだはずだが…」
「え?!」
「お呼びでございますか?」
「ああ。城に連れて帰ってほしい」
「そんなの!俺様の仕事だ!」
「いや…いい。此れから佐助は幸村の傘下になれ。私に構うな」
「何言ってんの?!姫さんと旦那の2人を護るのが」
「ならば聞くが、」
「何?」



幸村と私、何方かを捨てなくてはならない時、如何する?と言われ頭が真っ白になってしまう。
何方選べないなど言えるはずもない。この目は既に俺の答えを知っているから。


「父上に言われたのだろ?」
「…」
「選べと言われているのなら幸村を頼む」
「其れが姫さんの命令?」
「ああ」
「…わかった」



そう言うと姫さんはうっすら笑うのだった






白い花



「良いのですか?」
「いいんだよ。才蔵。」
「は」
「風当たりがきつくなってしまうかもしれんが…許してくれ」
「いえ」
「ずっとな」
「はい」
「何かあったら佐助が来て助けてくれると思ってたのだがな。違った」
「姫様」
「私が知らない佐助もいるのだな。まぁ当たり前だが」
「…」
「寂しいなぁ」

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