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変換なしの雑食夢

ran

片思い男とクラッシャー女 1

「おいいるか?」
「ん?」
「よ!」
「仙石君?千鶴は?」
「あー…」
「喧嘩しないようにね。あら?」
「(着物美人?!)こ、こんにちは」




呼び鈴を連打するので急いで出て行くと予想通りの男がいて思わず笑ってしまう。昨日帰国したって言ってたから千鶴と来るとばかり思っていたのにと言えば、後から来るとのこと。今日は頼みがあったから先に来たと紙袋を持った男の子を指差す。がじゅくんや清春君と違う可愛らしい男の子でこの子が千鶴の言っていた多々良君ねと納得してしまう。小型犬。なるほど流石千鶴ちゃん。言えてて妙だ




「裾直し?」
「え?!あ、はい!」
「可愛い」
「かわっ?!」
「多々良君ね。千鶴には聞いていたの。仙石君のお古?」
「はい」
「おい」
「あ、ごめん。あがって」
「お邪魔します」
「仙石君も後で採寸させてね」
「体の隅々まで好きにしてくれ」
「セクハラですよ」
「腐れ縁だからスルースキル持ってるの。ほっとこ」
「てめっ!」
「よいしょっと」
「だ、大丈夫ですか?」
「ふふ」
「僕の肩使ってください」
「千鶴の言った通り」
「?」
「良い子だね」
「?!」



よしよしと頭を撫でていると何故か仙石君に抱きかかえられて仕事部屋に連れて行かれる。これも結構いつもの話だなぁと思いつつありがとうといえば乱暴に降ろされてしまうので頂けない。




「せせせせせせ仙石さん?!」
「早く来い!」
「結構いつものことだから気にしないで。見た目より痛くないし」
「でも」
「私膝が悪いからゆっくりしか動けないの。イライラするんじゃないかな?」
「(違う気がする)あの」
「うへぇ。ババ臭い冷蔵庫の中身だな」
「ああいう奴だから。ね!」
「おーい。コーヒーもねぇのかよ」
「麦茶飲んでて」
「へいへい」
「さてと。採寸して、直して。明日取りに来る?」
「はい。」
「うーん。手足長いなぁ」
「?」
「あ、いや。私の本職は和裁だからこう手足長いとやり難くてね」
「和裁…着物を作ってるんですか?」
「そうなの。なのに千鶴…仙石君のパートナー。知ってる?」
「はい」
「千鶴とは同級生でね。学生の時、ドレス作らされたのがきっかけかな?」
「競技用のですか?」
「そう。オーダーしてたのが気に入らないとかで。1カ月で作らされたのよ。死ぬかと思ったわ。気に入ってくれてよかったけども。其れからは洋裁も勉強して…ああ!心配しないで!きちんと直せるから」
「???」
「洋裁も大丈夫って意味で…えーと」
「あの…」
「仙石君の教え子じゃないみたい。」
「どういう意味だよ」
「ご想像にお任せします。ふふふ。多々良君もう良いよ」
「ありがとうございます」
「ズボンはこれくらいかな?」
「多分」
「仙石君」
「良いんじゃねぇか?」
「ならここかな?脱いでね」
「は?」
「???」
「セクハラだな」
「え?!あ!そっか。でも清春君とかかじゅ君とかすぐ脱ぐよ!」
「警察通報もんだな」
「酷い!」
「其れより」
「?」
「俺のは出来てるのかよ?」
「うん。あっちにあるよ。今回も千鶴が映えるように頑張って作りました」
「…」
「千鶴早く来ないかなぁ」
「おい」
「?」
「お前…いや。…はぁ」
「???」
「あの」
「ん?何多々良君」
「お二人はその…付き合ってるのですか?」
「千鶴と?!嘘!!!千鶴に手出したの?!ろくでなし!!」
「冗談いうな!!!誰があんなじゃじゃ馬!」
「私の千鶴の悪口いうな!」
「いて!多々良!!!どうにかしろ!」
「ちちちちがいます!その!仙石さんと…あれ?」
「?」
「あの…名前。その」
「あ!ごめんなさい!私は葵。で仙石君と…真逆環ちゃん?!!」
「いえ!その仙石さんと葵さんが」
「は?」
「すいません!」
「もう!冗談でも怒るわよ!」
「怒るのかよ!」
「言ってるでしょ?私は着物の似合う人と結婚するの。仙石君似合わないもの」
「ああ?!」
「物静かでね、一緒に落語デートするの」
「はぁ」
「どこのジジイだよ」
「いるよ」
「いるかよ」
「このあいだの見合いの人。15歳離れてたからね!」
「は?」
「良いなぁと思ったのに千鶴がダメって言ったから断ったの」
「…っち!」
「えー…舌打ち?」
「だまれ!」
「はいはい。」
「おい」
「ん?」







「葵ー!」




「わっ!千鶴!!!こっち!仕事部屋」
「ただいま!!!」
「やー!!!千鶴!また美人になって!!!」
「ありゃ。たたら君じゃない」
「お帰りなさい」
「要ちゃん。どうしたの?」
「何でもねぇ!」









片思いとフラグクラッシャー










「あーあ。帰っちゃった」
「仕方ないよ。多々良君もレッスンあるし」
「そうだけどさ〜」
「仙石君。着れた?」
「おー…」
「おっかっこいいね」
「私ラテンよりスタンダードの方が好き。」
「エロいもんねぇ」
「布面積狭すぎなの。…仙石君?」
「何だよ?」
「また筋肉ついてる…仮縫いにしててよかった。」
「…」
「シルエット?気にしてみたの。如何かな?」
「悪くねぇ。」
「二人ともちゃんのプロなんだからちゃんとプロに縫ってもらいなよ。」
「葵もプロでしょ?」
「着物のよ。こっちは千鶴だけ」
「専属じゃん」
「もー!」
「脱いでも良いか?」
「あっちでお願いします」
「ああ?」
「警察呼ばれるのやだし」
「冗談だろ?つまんねぇな」
「つまんなくて良いよ。…千鶴?」
「…」
「…」
「?」
「ちょっと聞いてよ。葵」
「何?」
「このあいだ優勝したじゃん?あの賞金要ちゃんったら酷いのよピンサロに全部使い込んだの!」
「千鶴!てめっ」
「…風俗?…最低」
「てめぇ!!!」
「私の可愛い葵は要ちゃんには勿体無いのよ!」

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