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変換なしの雑食夢

ran

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片思いの三成 2

「明日より行ってくる」
「道中お気をつけくださいませ」
「あ、ああ」
「殿、箸」
「分かっている」
「彼方の方に滋養の良いものを集めておきました。お持ちくださるよに左近様に手配をお願い致しました。お渡しください」
「すまない」
「室の務めでございますれば…産着は次の機会にお渡しします。」
「ああ」
「まだ寒うございますれば綿入れをお作りいたしましたので、夜半はそれを掛けてお励みくださいませ」
「は?」
「何か?」
「作ったと?」
「ええ。」
「貴方が私にか?」
「そうですが?」
「…」
「いや着ていらっしゃるお召し物。大谷様の物も私が繕うております。何か不具合でもございますか?」
「い、や。」
「此れからは針子か側に頼みましょうか?」
「何故だ?!」
「眉間の皺が。お気に召さないのなら、そう致しましょう」
「それは、そのだ…。このままでいい」
「…なにか有りましたらおっしゃってくださいませ」
「あ、ああ」
「やれ、三成…ああ、まだ朝餉の途中か。すまぬなぁ。」
「おはようございます、大谷様。あ、そうです。大谷様の分も綿入れ入れておりますればお使いくださいませ。」
「相済まぬなぁ。」
「いいえ。では失礼いたします」
「いや、良い。急ぎでない故。朝餉の途中で邪魔をした。三成」
「何だ?」
「箸」
「貴様は小舅か」
「あら、なれば私は小姑でございますな」
「?!」
「丁度言おうと思って…殿?」
「お前は…私の正室だ」
「そうでございますよ」
「冗談でも言うな」
「…」
「…不愉快だ」
「あいわかりました」
「!」
「…」
「やれ、奥」
「?」
「…やはり、失礼いたします」
「待て!おい…」
「…」
「行ってしまった…」
「主の言い方が悪い」
「何故だ?!あれでは刑部の妻のようではないか!!!」
「不愉快というのが其処だと思わなんだのだろうよ。」
「?」
「しゃべるなと取られたな。あれは」
「な、何故だ!」
「ヒヒヒッ。主が奥に懸想しているは我はわかる。が、奥にとってみれば2年も手を出さず、他の女子を腹ます輩よ。己に興味がないと思おう。」
「な?!」
「しかし…」
「…」
「熟、言葉の足らぬ男よなぁ。」









部屋に帰ると侍女がいるので打掛を渡す。少し頭痛がする。そう告げて休みますのでと言えば医師を呼びましょうかと言われて首を横に振る。必要ないだろう。ただの頭痛だ。少し根を詰めすぎたのだろうと言えば破顔されて喜ばれましたか?言われる。うん、と言えずに困ってしまう。そういう事を考えると頭が痛くなるので休むと、もう一度告げて床に入る。障子を閉めておいてと言うと部屋が暗くなって眠くなる。
うとうととしてしていると奥はという声が聞こえる。殿の声だ。何の用だと思っていると「頭痛がしてお休み中です」と侍女が言う。「そうか」といって帰って行ったのだろう静寂の中で私は今度こそ意識を手放す。





夢を見た。白無垢を着て、誰かが手を引いてくれる。顔もわからないもののこの人は優しい人だと心で思う。優しく強い人。きっとこの子共々幸せにしてくださるだろうと思って目がさめる。最悪の目覚め。夢見が悪い。いや、現実の方がもっと悪い。





「奥方様」
「何?」
「頭痛如何ですか?」
「もっとひどくなりました」
「顔色も優れませんね…もう少しお休みなされますか?」
「そうね…」
「お起きしたら殿が来るようにと言っていたのですが」
「行って休みましょうか。」
「大丈夫ですか?」
「ええ」



そう言って打掛を取ると障子がゆっくり開かれる。すごく眩しい。見ていると頭痛がひどくなるようだ。
できるだけ背筋を伸ばして殿の部屋に行く。何の、用だろうか?明日から大阪に行かれるから、その話だろうかと思って歩いて行くと声がする。
殿と側の声。庭先だからよく聞こえるそれは私の頭痛をさらに痛くする。




「ああっ!」
「おい、気をやるな」
「はんっ。」
「っ!」
「奥に!下さいませ」
「分かっている…っ」
「殿!殿!!!…三成様!」
「はぁ…?!」
「っ奥方様!」
「申し訳ございません。お呼びとのことでしたのですが。ご無礼ご容赦くださいませ」
「待!」
「失礼いたします」





いっそうのこと寝ていればよかったとひどくなる頭痛を抑えながら、自室へと踵を返す。何ともまぁ、元気なことよと思いながら私の頭は痛くなっていくのだった







片思いの三成 2








「お、く」
「何か忘れ物ですか?」
「いや、昨日の」
「取り敢えず」
「!」
「障子を閉めて下さいませ。侍女始め他の者が困りますから」
「っ!」
「何の話よ」
「何の話でもありませんよ。刑部様もお気をつけて」
「やれ、三成」
「…」
「(いったい何をしよった)」
「さて、支度整いました。お気をつけて」
「行ってくる」
「あちらの方によろしくお伝えくださいませ」

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