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変換なしの雑食夢

ran

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「殿下にダリューン様。この様な所まで如何致しましたか?」
「今日の料理は何かと思ってきてしまった」
「殿下。この様な場所に来てはいけませぬと申し上げましたでしょう?此処は厨房でございます」
「と言いながら、何を作っているんだ?」
「…ダリューン様」
「ああ」
「はい口を開けて」
「甘いな。焼き菓子か」
「試作ですがね。ダリューン様は…ああ。召し上がりませんでしたね。」
「…」
「はい。もう夕食の支度が始まります。お戻りくださいませ」
「ふふふ」
「殿下?」
「其方は料理するのが好きなんだな」
「ええ。大好きですよ。ですから邪魔はしないでくださいな。」
「離れて見ていていいか?」
「…人の話を聞いています?」
「邪魔はしないよ」
「お願いです。ダリューン様。殿下を連れて行ってください」
「しかし」
「しかしも案山子もないです!」
「う…」
「良いですね!」
「…」




そう言ったものの座ったまま動かないらしい。殿下とダリューン様の御成は皆を浮き足立たせるから嫌いなのになぁと思いながら包丁を握る。どうしたものかと思いながら作っている。作ってんの実質一人だと言いたい。それ程浮き足立ってる。まぁ人数は少ないし、良いけどさ



「うわ。遅いから見に来れば」
「エラム様!!!」
「また一人で仕事になったのか」
「本当にナルサス様に言っておいてくださいよ。私も後少しで御暇いただくんですから」
「え?」
「来月には郷に帰る様に言われてまして。ああ。嫌な予感しかないけど、仕方ないですよねー出来た」
「…」
「さぁ食べて下さい!運ぶ様に言いますから」
「あのさ」
「?」
「それで良いの?」
「いや、良いも悪いも」
「懸想している人とか」
「何それ。いませんよ」
「…だよね。君だもん」
「軽く蔑むのやめてください」
「いやさぁ。…ナルサス様に言わないと」
「何ボソボソ言ってるんですか?」
「いや、ね。綺麗な格好したいとかないのかなぁと」
「はぁ」
「郷に帰ると結婚ってことだろ?」
「でしょうね。」
「ならさ」
「私、料理好きなんですよ。誰かの嫁になるつもりも着飾るつもりもありません。」
「そっそうか…」
「エラム様?」
「いや、手伝うよ。」
「手伝うのなら、あちらの尊い方を移動させてください…あれ、ダリューン様の顔こわっ!?」
(お前のせいだ)






灰被りのじゃじゃ馬






「え?駄目だよ」
「殿下?!」
「其方の郷には私から言ったから安心してくれ」
「真逆、平民の家に?!やめて下さい!父も母も卒倒してしまう!」
「え?」
「えって真逆」
「快諾してくれたよ」
「…殿下ってそういうタイプの人なんですね」
「ははは。ついでに」
「?」
「ダリューンと好を通じて欲しいんだけど」
「え?!嫌ですよ。絶対」
「…本人の前ではっきり言うな」
「本心ですから。だいたい何の罰ゲームですか?将軍?様と一介の料理人の結婚って。あー考えただけでも無理ですね」
「罰ゲームって」
「私の信条は身の丈に合わないことはしないですから。」
「…」
「では昼食の支度に行ってきます。ダリューン様も」
「?」
「そんな顔なさる位嫌ならお断りしてください」
「いや、そのだな」
「では!」






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