死屍累々 17 死屍累々 2016年07月27日 「ん…」「旦那様?」「奥、か?」「起きましたか?」「頭がいたい」「お疲れが出たのでしょう。熱も高くて心配されておいででしたよ」「水」「白湯を用意してます。ゆっくり飲んで下さいませ」「ああ」「粥を作っていますのでそれを食べて薬飲んで下さいませ」「…」「…」「…」「…?」「…?!??!?!??」「急に起き上がってどうしたのですか」「な、ぜ?!」「貴方様が呼んだのでしょう」「…そうだが」「お痩せになりましたね」「…」「半年ぶり?ですか…口を開け下さいませ」「…温い」「煮えたぎったものの方が宜しいですか?」「水っぽい」「食べてない胃にはちょうど良いのですよ」「…薄い」「次は海の如く濃くしておきます」「…」「もう文句はありませんか?」「…」「もう一度口を開けて下さいませ」「奥」「で宜しいのですか?」「どういう意味だ?」「三行半を突きつけたのは貴方様でしょう?」「…」「全部食べて下さい」「あいも変わらず」「?」「無表情だな」「生まれつきですから」「嘘つけ」「真実ですよ」「だが」「?」「不思議と落ち着く」「左様でございますか」「…もういらん」「食べないとまた消えますよ」「もう逃がさん」「今の貴方様なら逃げ切れる自信があります」「…」「端的な力はありませんが使い方は得意ですよ」「そうか」「あら、お怒りになりませんか?」「お前は生き生きしているな」「半年ゆっくりしてましたから。」「人の気も知らないで」「貴方様が言いますか?」「…」「五島はなんとか。里で家中のものと娶せたそうです」「そうか」「…全部食べられましたね。よかった…」「良かったのか?」「?」「あのまま…死んでいた方が」「それこそ。人の気も知らないで」「?」「心配しておりましたのよ」「?!」「とっとと後妻を貰えば私も心配せずに済んだのですよ」「バカを言うな」「…」「私の妻はお前だけだ…いくらお前が毛利を」「まだ言っているのですか?5.6歳の折の話をそう何度もされても」「…5.6歳?」「言っておりましたでしょう?幼い折の砌だと。今でも良い幼馴染ですよ。竹中様のせいで知られて、半年の間手紙のやり取りいたしました。彼方ももう2人の人の親ですから。御正室様は本に優しそうな方ですよ。仲が宜そうで羨ましい限りです」「そうか」「大谷様とも話しましたが…貴方様は人の話を聞かなすぎなのです。殿下と竹中様以外にも大谷様や島様…下人や領民の声をしっかりお聞き下さい」「お前の声は?」「…さぁ。どちらでも」「お前らしい」「妻ではありませんから」「…意外と根に持っているのか」「死にかけましたから」「そうだ?!傷!」「いつの話ですか?縫ったら治りましたよ」「縫った…のか?」「ええ」「痛、かったな」「私も人ですから」「そうか」「?」「見せてみろ」「嫌ですよ」「良いから!」「…」「薄いが…跡になるな」「そうですね…旦那様?」「奥」「如何致しましたか?」「これから先、どのような事があっても私の側を離れるな」「!」「私の側はお前だけで良い。お前の言葉もきちんと聞く。だから誰がなんといっても己に傷をつけたりするな。私は、お前に健やかにいてほしい」「…」「もう二度とこんな事にはならないように私がお前を守るから」「なら」「?」「…人並みに食べて寝てください」「ああ」「色々ありますが…約定は如何致しますか?」「…破棄しろ!」「殿下が…」「私がお願いする。良いな!お前は私の妻だ!」「…あいも変わらずですね」「…好かぬか?」「貴方がお嫌いだっただけでしょ?」「よくわからなかった。…今は恋しいと言える」「…」「奥」「貴方様が、お飽きになるまでお傍にいましょう」「飽きん。妻だぞ!」「お好きな肩書きで良いです」「!」「(あら、可愛らしい)」「そう、か。妻になるか…」「ふふふ」「?!」「さあ、お薬飲んで…今は少しお休みなさいませ」「…居なくなるな」「傍にいますよ」「手を出せ」「?」「これで逃げられん」「ふふふ…くくくく」「笑っていろ。」「旦那様?」「そちらが良く、にあ…う」死屍累々 17「?!」「やれ、起きたか?」「…奥?!」「逆よ。逆」「…居た」「明らさまにホッとしてからに。手までつないで仲が良いことよ」「寝ているのか?」「主が倒れて丸3日つききりで面倒を見ていた故なぁ」「…そうか」「やれ、三成」「?」「良かったなぁ」「ああ」 PR