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変換なしの雑食夢

ran

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月子の話1

「かーなーえーーー!!!!」
「へ?!」
「居る?!居るでしょ!」
「お姉様?」
「歌苗!」
「え?!な、なんで!」





なんでと言われながら私は音羽館に押し入る。窓の外を伺って誰もいないことを確認するととりあえず一息つく。
歌苗は姪で年も…まぁ比較的近かったから助けてくれるだろうと推察したものの急な訪問は今の今までしたことなかったから心底驚いて居るらしい。そりゃそうだろう。いきなり叔母がウエディングドレス着て尋ねれば普通驚く。私なら家に入れない。




「お姉様」
「あら、やだ。久々に見たら姉さんに似てきて。良かったわね」
「そんな話ししてない!」
「ふふふ。これ」
「?」
「お義兄様にお金かしてたの。利息合わせてすぐに返して」
「は?!」
「なんて言わないから少しだけここに住まわせて姉さんには許可もらったから」
「な?!え!」
「じゃないと脂ぎった変態と結婚させられるのよ」
「…」
「?」
「お祖父様ですか?」
「そ!あの馬鹿親父。ふらふらしてるから所帯もてって。私はふらふらしてないのよ。仕事してたの!なのにあのクソジジイ!!!!」
「お姉様。口調」
「いいのよ!私みたいは行き遅れ、貰ってくれるだけでありがたいって!!!20代なのに!私は平安時代の人間かよ!」
「なぁに?騒がしいわね」
「どうした小娘」
「歌苗?だれ、それ」
「…」
「あー。私のお母様の妹で。月子お姉様」
「月子です…誰?」
「あー…住人」
「そ。」
「あ!月子さん!」
「あら、クズ介。まだいたの?」
「いやいやいや!その名前!」
「あ、グズ介か。」
「毒舌!どうせ結婚相手に逃げられぶげ!!」
「ちげぇよ。この屑!」
「おー!!!」
「痛い痛い!!!!ちょ?!モツさん!褒めてないで助けて!」
「ピンヒールで的確に足蹴にするだなんて…ふふふ。愛ね」
「ちげぇよ!」
「あんた程度に愛なんて勿体なすぎるわ。これは純然たる調教よ。屑を少しでも真っ当な人間にしてあげようとする私の優しさね」
「「おー!」」
「納得すんな!!!!!」
「家賃もきちんと払うわ。時々ホール貸してね」
「それなら」
「ふふふ。よろしくね、大家さん」





勢いで言質をとって私はにこやかに笑う。取り敢えず足を除けようとしたらタイミング悪くクズ介が暴れるものだからバランスを崩す。ピンヒールで無ければ踏んづけてやるのにと若干いらっとしながら衝撃に備える。




「あれ?」
「大丈夫か?」
「!?」
「怪我はない?!」
「ちょっと!奏介!!!」
「お、俺のせい?!」
「ふむ。足を痛めたか?」
「え?!あ!これは元々」
「そうか。おい小娘」
「救急箱!ベト!そのままソファーに運んで」
「ああ」





ありがとうございますと伝えると至極不可解な顔をされる。曰く、先ほどと違いすぎるらしい。私も相手選びますといえば合点がいったようだ。

これがベトさんと私の出会いの話。

面白い日常への入り口の話である。







月子の話

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