忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

月子の話 5

「ルー…」
「起きたか?」
「ん。ルートさんは?」
「?」
「何でここに?」




目が覚めたら自分の部屋で。なぜかルートさんがいる。今何時だ?と思いつつも目覚めて一番最初にルートさんって言うのは好ましい話かもしれない。色素薄いくせに自己主張は激しいんだよね。





「ソファーで寝ていたから連れてきた」
「ありがとう」
「手を離さなかった」
「ありゃ」
「あんなところで寝るな」
「だって」
「だって何だ?」
「ルートさんの音楽が聞こえてたんだもの」
「っ」
「良い声ね」
「なっ?!それをいうなら、お前こそ」
「ありがとう」
「…」
「?」
「月子」
「はい」
「何故、私の前に現れた?」
「?」
「お前が現れた時から私は暗闇に立たされたしがない男に成り果てる。心のざわめきも嵐のようにやってきて私の心を苦しめる。なのに、」
「ルー…」
「お前に触れると、声を聞く、髪に触れる、いや。共にあるだけで美しく晴れた日の田園にあるが如く。俺の心は満たされる。…月子」
「はい」
「あ」
「?」
「愛している」
「?!」
「Meine Göttin」
「ルートさん」
「…」




顔に触れる。怒られた子犬みたい。怒ってもないのに。苦悶し過ぎ。本当に告白してるつもりかしらと言いたくなるもののやめにしておこう。野暮だし。私の矜持に関わるわ。

頬にキスを落とす。見開かれた翡翠の瞳がとても綺麗だからついつい瞼にもキスをしてしまう。




「な?!」
「これを運命と言うのでしょうね」
「月、子」
「私が、あなたに与える苦しみも喜びも痛みも怒りも悲しみも。全てあなたの喉元を締める運命ならば。あなたはそれに立ち向かって、糧にして。全て音楽にかえてしまうのでしょうね。」
「…」
「例え、私がそれを厭い、苦しみ、涙してもあなたは決してやめることはしないわ。」
「そう、かもしれん」
「そう、なのよ。それがあなただもの。そして」
「月子」
「音楽そのものであるあなたの生み出す音に。あなたの血肉になるのならば。私は喜んであなたにこの身を捧げるわ」
「っ」
「愛してる。よく知りしないのに。強情で癇癪持ちなのに。」
「ぐっ」
「私にだけ優しいあなたを私は愛しているわ。」










と言うことがありましてとりっちゃんさんとのティータイムに伝えると思いっきりお茶を吐き出していた。




「な?!え!」
「運命って怖いわ」
「良いの?!あの男!働いていないわよ!」
「良いのよ。」
「よくないでしょ」
「ふふふ。養えない甲斐性なしだと思う?」
「あなたのそう言うところ好きよ」
「ま。相変わらずああ言う人だから」
「(ピー)とか相性は?」
「歌苗がいないとグイグイ来るわね。」
「当たり前よ。で?」
「知らないわ」
「?!」
「そこも好きなのよ。」
「シャイだものね。」
「ええ」
「…ふーん」
「?」
「愛ね」
「そうかもね。あら」
「?」
「コーヒー美味しい」
「そう?」
「?」
「あ、そう言うことね」
「ルートさん…覗いてたのね」
「あなたの飲み物はあいつが淹れたのよ」
「ふふふ。」
「重いわね」
「わかってるから良いのよ。ありがとう、ルートさん」







月子の話 5

拍手

PR