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変換なしの雑食夢

ran

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日常 3

「やあ!相模殿」
「あら、徳川様。」
「元気そうだな」
「御心配をお掛けいたしました。ご用件は?」
「いや、お前さんの顔を見に来ただけだ。忠勝が心配していてな」
「本多様まで?それは申し訳ありません。」
「これは忠勝からだ。」
「まぁ、美味しそう」
「相模殿のほどは美味しくはないと言っていたぞ」
「ふふふ」
「に、しても」
「?」
「三成とは如何だ?」
「治部様ですか?」
「看病したと聞いている」
「あら」
「良い歳の男と女が枕を並べたんだ。良い関係にでもなったか?」
「意外とお好きですよね」
「ん?」
「艶話」
「…笑いながら言うなよ」
「いえ。だって」
「?」
「あの治部様がそのような無体致すはずございませんよ」
「まぁ、なぁ」
「徳川様とは違います」
「…万か?」
「ええ。手塩にかけて育てた部下でしたから。本当に…」
「いや〜…ははは。」
「大体。こんなところ御正室様に見られましなら一大事ですもの。ご用がなければ失礼致しますわ」
「さ、相模殿!」
「え?!ひゃ!」
「うぉっ」
「徳川様」
「すまんすまん。滑った」
「私は貴方様を支えられる力はございませんよ。泥だらけに成ってしまいました。着替えないと」
「そうなんだが…ん?」





「家康…」





「三成?!」
「治部様…?」
「貴様…誰に何をしているのかわかっているのだろうな」
「こ、これは!事故なんだ!な!相模殿」
「あなた様が私を巻き込んだだけでございましょう」
「お、おい!そんなこというなよ」




そう言った途端、徳川様の小手に金属音が響く。治部様がお怒りになったらしくいつも通りの追いかけっこが始まるのかと思いきやそうではなかった。唯只管に徳川様が逃げていらっしゃる。本気か否か私には分かりかねるが、首筋や頭を狙っているあたり本気なのだろう。…成る程治部様が恐ろしいという部下たちの意味がよくわかった。何時ものは戯なのだろう。相手が徳川様のみなので取り敢えず静観することにする。






「忠勝!!!!!!」
「イィエェヤァスゥー!!!!!!」





飛んで逃げていく彼を見届けてはたと思い出したように此方を見たので私は思わず苦笑してしまう。悪い事をした子供のようだ。やましい事など無いだろうに。




「相模」
「はい治部様」
「家康に何をされた!?」
「転けそうになられた時に腕を掴まれたのです。…本当に」
「それだけか?」
「ええ」
「怪我は?」
「…」
「何処だ?」
「足首を」
「痛めたのか?!待っていろ」
「え?」
「誰か桶を持ってこい!」
「治部様?」
「すまん。触れるぞ」
「…ふふふ」
「?」
「自分で起き上がれますよ」
「癖になったらこまる」
「治部様?」
「…恐ろしいか?」
「???」
「先程」
「恐ろしくありませんよ」
「…」
「あなた様の刃が私に襲いかかることは無いと。そう」
「そう、か」
「あら、志津。ごめんなさいね」
「貸せ!」
「治部様」
「…足に触れるぞ」
「?」
「許可を」
「其れは…」
「…」
「自分で出来ますよ」
「…」
「(そんないじけた顔をなさらなくても)」
「相模様。今皆手が離せませんから。治部様が良いと言われるのならお願いされた方が…その。ああ!お水も変えたりしないといけませんし。包帯も。あとで医師のところにも行かなければ。一人では危のうございますよ」
「志津」
「そ、そうだ!一人ではまたあの禿狸がきて何かしてはならない!」
「なら…治部様の無理の範囲で。あ!」
「?」
「宜しければ寝ていてくださいませ」
「「は?」」
「昨日も遅うございましたでしょ?転寝てください。治部様ほどの方ならば徳川様がいらっしゃったりすればすぐお分かりになるでしょ?」
「そ、れはそうだが」
「志津。掛物を用意して。あと団扇」
「は、はい」
「飲み物も」
「只今」
「…おい」
「宜しければ膝枕致しますよ」
「?!」
「(相模様は無自覚でいらっしゃる分たちが悪いわ)」







日常 3





「おや」
「ひひひ」
「あら」
「寝ているみたいだね」
「膝枕でか?さぞや夢見の良い事よなあ」
「本当にね。…これだけ見れば良い夫婦なんだけど。まだ許してくれはしないのかな」
「万の事も有りましたから。」
「三成は軽薄では無い」
「知っておりますよ。ですが…あの子は無自覚なのです。」
「あれでかい?」
「ですから自分が万のように扱われると思うでしょう。それが」
「面倒だね」
「はい」




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