初恋の三成 1 初恋の三成 2016年09月15日 「赤揃え…武田か?」「ん?…のようよの。今、演武の最中か。」「遅くなった。急ぐか」「主にしては珍しいよの」「?」「他家の軍事演武を見るとは」「秀吉様の一兵がどれだけの力量があるか。知っておく必要がある」「…其処は主らしいなぁ」「行くぞ、刑部」「あいあい」急いで秀吉様と半兵衛様の前に額付き遅参の許しをこう。すると周りが騒がしくなるので視線を向ける。「何だ…あれは?」「ふふふ。武田の騎馬武者の一人だよ」「にしてはずいぶんと童よの。」「真田の片割をしているのか?…弓か」「忍びはおらぬ時はおらぬ故…ひひひ。にしても」「いい腕だよ。ね、秀吉」「…」「後で話してみたいな。」「おゝ、鞍に乗りよったなぁ。まるで曲芸よ」「だが」「ひひひ。ただの道化ではあるまいに」「ふん」「よく見て使えるか否か…確かめしゃれ」「ふふふ。彼女、まだ16だってね」「は?」「あゝ、女子か。ようよう合点がいった」「幸村君の奥方かな?」「あの男がか?ひひひ、無いない」「まぁ何はともあれ。強ければ男も女もないさ。後で、謁見室に…君たちも来る?」「ひひひ」「悪趣味な事考えてない?」「はてさて。何の事か」「おい」「おお、終わったか?如何よ、三成」「悪くはない…」「では参るか」「?」「三成君」「はい、半兵衛様」「よく見ておいで」「?」「いいね」「はい」「さて、行こうゆこう」「待て、刑部」「…行ってしまったね」「半兵衛」「いや、ね。意外とお嫁さん候補にいいかなぁと」「…先日雑賀に仕掛けられたのを忘れたか?」「だってさ。浮いた話もないんだもの。僕が見つけないと!」「(三成が絡むと母のようよ)」「何だい?」「何でもない」三成の初恋「真田幸村」「石田殿!」「ひひひ」「大谷殿も!見てくださいましたか?」「…甲斐武田の騎馬隊を見せてもらった」「左様でござったか。此れからは同盟国として共に精進していきましょうぞ!」「相も変わらずよ…とはいえ」「如何いたしましたか?大谷殿?」「主の相棒は忍びではなかったか?」「佐助でござるか?如何にもそうでござる」「今日は違うようよ」「ああ。あれは拙者達の妹分でござる。そう言えば、まだ紹介しておりませなんだ!少し待たれよ」「あいあい」「刑部」「ひひひ。主も少し興味があろう」「…ふん」「ひひひ」「お待たせ…如何いしたましたか?」「何でもない!…それか」「はい。若輩者でござるが弓の腕前は日の本一と言われております」「ひひひ。姫が怒りしゃるか?まぁいい」「鶴姫殿、でございますか?弓の名手とか。一度手合わせしてみろ!」「兄様ぁ〜」「しゃんと致せ!」「はい。」「先と随分と違うなぁ。名は何と?」「雪と言います」「申しますだ!」「痛ぁ〜い。幸村兄様痛いです」「いつまでも童のように話すからだ!申し訳ござらん。見ての通りの娘で、お許し下され」「あいあい。して雪殿」「殿なんて!そんな一兵卒に畏れ多いです。呼び捨てて下さいませ」「ひひひ。では雪。主は真田の嫁御か何かか?」「「え?」」「ちょっとー!!!大谷の旦那!俺様のいない所で何恐ろしい事言ってんの?!」「猿飛」「石田の旦那も久し振り!信濃の荷物が届かなくてさ。もう嫌になっちゃう」「相も変わらず酷使されておるなぁ」「給料分きっちりと働いてもらいまする」「荷物運びは忍びの仕事か?」「はてさて」「佐助兄様ご苦労様です」「雪ちゃんも。変な事しなかった?」「多分しておりません」「大体はしておらぬ」「ならいいけど。…この二人、小さい時からの馴染みでさ。そんな関係じゃないよ。」「なれば主のか?」「えー…やだ、それ」「某もでござる」「何故?」「おしめまで代えてんだよー。なんかさ、妹と娘の間?みたいで…そういうの気持ち悪い」「某も…怒るな、雪」「気持ち悪いはひどいです。」「そうか?」「?」「どうしたの石田の旦那」「騎馬姿や弓の姿は私が見ても無駄がなく美しいと思ったが」「「?!」」「ひひひ。」「如何した?」「?!」「顔が赤い」「?!」「…このような御仁であったか?」「都会は怖い」 PR