忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

不幸娘と三成 15

「…」
「ひひひ」
「た、食べているよ!あの三成君が!」
「…」
「ひ、秀吉!」





「外野が煩いですけど」
「なっ!秀吉様と半兵衛様に」
「この瞬間に殿様がいかに食していなかったがわかりました。」
「…」
「汁椀いっぱいで…」
「黙れ」
「あ、これは新作です。如何ですか?」
「旨い」
「昼のお弁当も用意しましょうか?」
「…いらな」
「用意してますから食べてくださいね!」
「…ああ」
「っとうに食べなかったですね」
「…くだらん」
「くだらないですか?」
「そんな暇があれば秀吉様のため何かをしている」
「…」
「だが」
「?」
「貴様のは食べる」
「???」
「食べたいと思ったから仕方がない」
「…あの」
「何だ?」
「無理して嫁にしなくても」
「まだ言うか!」
「誓約書書きますし」
「飯を作り衣類を整えるためにか」
「はい」
「くだらん!」
「えー…」
「…それでは夜を共に出来ん」
「は?」
「…」
「え?!あ…そうです、ね」
「お前に求めるのは侍女やましてや賄方ではない。妻のそれだ」
「…はい」
「何を思っているのかしらんが…自信を持て。お前を選んだのは私自身だ」
「だって…」
「何だ」
「太閤殿下に足枷になると言われた時答えられませんでした」
「そうか」
「私の意志を竹中様に聞かれた時も。私は」
「…」
「あなた様の妻、と言うのには相応しくないとわかっているのです」
「そうか」
「それ、でも」
「?」
「あなたの側で食事の世話をしたいと思います」
「大変な事だ」
「私の意志は、それです。でも足枷は」
「おい」
「?」
「私は働き過ぎとよく言われる」
「無自覚なのですか?!」
「黙れ。だが、お前がそばに居たらよく寝られるし食べられる。」
「…」
「生き急ぎすぎな私が正常になるのだから足枷ではないな。」
「…」
「泣くな」
「足枷では、ないですか?」
「ああ」
「そばに居て、良いですか?」
「居ろ、離れる事は許可しない」
「…奥方、様ですよ」
「不服か?」
「恐れ多いのです」
「なら言い方を変える」
「?」
「私の子を産め。」
「は?」
「存外私は子が好きだ」
「嘘つかないでください。」
「…お前との子は欲しい」
「!」
「以前赤児を抱いていただろう」
「ああ。はい…あれ?殿様近くにいましたか?」
「…」
「…」
「兎に角だ。その時に、お前に私の子を抱かせたいと思ったのだ」
「はぁ」
「良いか」
「えっと」
「…」
「…私が食事を作らなくても食べてくださりますか?」
「何?!」
「何怒っているのですか?」
「いなくなるつもりか!?先ほど」
「悪阻があったら作れないでしょ?」
「…悪阻?」
「はい」
「居なくは、」
「刑部様にご迷惑がかかりますから」
「…お前のいない間の事を聞いたのか?」
「はい」
「…」
「?」
「悪阻、の所為だな。居なくは、ならないな」
「はぁ…そのつもりです」
「…なら、了解した」







不幸娘と三成 15







「凄い…手懐けているね」
「ひひひ」
「…これで良かったのかな?」
「まぁのう。ん?太閤は?」
「ふふふ。罪悪感に負けた、かな?」
「主とて太閤とて…本に三成に甘い」

拍手

PR