不幸娘と三成 15 不幸な娘と三成 2016年06月12日 「…」「ひひひ」「た、食べているよ!あの三成君が!」「…」「ひ、秀吉!」「外野が煩いですけど」「なっ!秀吉様と半兵衛様に」「この瞬間に殿様がいかに食していなかったがわかりました。」「…」「汁椀いっぱいで…」「黙れ」「あ、これは新作です。如何ですか?」「旨い」「昼のお弁当も用意しましょうか?」「…いらな」「用意してますから食べてくださいね!」「…ああ」「っとうに食べなかったですね」「…くだらん」「くだらないですか?」「そんな暇があれば秀吉様のため何かをしている」「…」「だが」「?」「貴様のは食べる」「???」「食べたいと思ったから仕方がない」「…あの」「何だ?」 「無理して嫁にしなくても」「まだ言うか!」「誓約書書きますし」「飯を作り衣類を整えるためにか」「はい」「くだらん!」「えー…」「…それでは夜を共に出来ん」「は?」「…」「え?!あ…そうです、ね」「お前に求めるのは侍女やましてや賄方ではない。妻のそれだ」「…はい」「何を思っているのかしらんが…自信を持て。お前を選んだのは私自身だ」「だって…」「何だ」「太閤殿下に足枷になると言われた時答えられませんでした」「そうか」「私の意志を竹中様に聞かれた時も。私は」「…」「あなた様の妻、と言うのには相応しくないとわかっているのです」「そうか」「それ、でも」「?」「あなたの側で食事の世話をしたいと思います」「大変な事だ」「私の意志は、それです。でも足枷は」「おい」「?」「私は働き過ぎとよく言われる」「無自覚なのですか?!」「黙れ。だが、お前がそばに居たらよく寝られるし食べられる。」「…」「生き急ぎすぎな私が正常になるのだから足枷ではないな。」「…」「泣くな」「足枷では、ないですか?」「ああ」「そばに居て、良いですか?」「居ろ、離れる事は許可しない」「…奥方、様ですよ」「不服か?」「恐れ多いのです」「なら言い方を変える」「?」「私の子を産め。」「は?」「存外私は子が好きだ」「嘘つかないでください。」「…お前との子は欲しい」「!」「以前赤児を抱いていただろう」「ああ。はい…あれ?殿様近くにいましたか?」「…」「…」「兎に角だ。その時に、お前に私の子を抱かせたいと思ったのだ」「はぁ」「良いか」「えっと」「…」「…私が食事を作らなくても食べてくださりますか?」「何?!」「何怒っているのですか?」「いなくなるつもりか!?先ほど」「悪阻があったら作れないでしょ?」「…悪阻?」「はい」「居なくは、」「刑部様にご迷惑がかかりますから」「…お前のいない間の事を聞いたのか?」「はい」「…」「?」「悪阻、の所為だな。居なくは、ならないな」「はぁ…そのつもりです」「…なら、了解した」不幸娘と三成 15「凄い…手懐けているね」「ひひひ」「…これで良かったのかな?」「まぁのう。ん?太閤は?」「ふふふ。罪悪感に負けた、かな?」「主とて太閤とて…本に三成に甘い」 PR