忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

不幸娘と三成 13

暖簾が動くと刑部様の姿が見える。そして、



「見つけた」




すごく痩せて、ボロボロの殿様が現れた時。私は泣いてしまった。






「?!」
「やれ、泣かしゃるな」
「おい」
「との、さま」
「っ!」
「あ!ごめんなさい」
「まっ?!なぜ逃げる!」
「追いかけないでください!!!」
「こ、の!」
「三成」
「なんだ!!!」
「良かったなぁ」
「まだだ!」





一生懸命走っているもののすぐに追いつかれるだろう。足が速いのだ。殿様は!…速いといった次元でないと思うけど。
取り敢えず、右に逃げようか左に逃げようかと迷っているうちに捕まってしまった。




「逃げるな!」
「だって!…というより」
「?」
「なんで追いかけるんですか!」
「失踪した奴の台詞か!!!」
「わ、私が?!私、殿下に出て行けと言われて」
「…」
「弱い私は役に立たないからって」
「おい」
「だから…」
「泣くな」
「ぐすっ」
「あれは私が、秀吉様や半兵衛様にお許しを得ていなかったせいだ。すまない」
「?!」
「なんだ、その顔」
「だって!」
「くくくっ」
「?」
「お前の泣き顔を見れるとはな」
「?!」
「何もしない!…ただ、どんな怪我でも泣かなかったのにな」
「まさか、わざと?!」
「は?!!そんなわけあるか!」
「…殿様」
「ん?」
「痩せましたね」
「誰のせいだ」
「隈も酷い!」
「今日は寝る」
「…持ち上げれる?」
「やめろ」
「上げれた…!」
「貴様…」
「殿様」
「…」
「?」
「その話し方の方かがいい」
「?!え?あ!!申し訳ございません!」
「いい、と言っている!聞け!話を」
「で、でも!」
「(混乱している…可愛らしいものだ。)帰るぞ!」
「何処にですか?」
「取り敢えず、大坂の私室だ。奥と暮らすいう名目で下賜されたところに」
「流石に…其れは」
「なら、前のところだ」
「…私」
「もう誰も出て行けなど言わん。私を食べさせ眠らせれるのはお前しかできない荒技だ」
「ぐすっ」
「また泣くな」
「だって…」
「存外泣くな」
「泣かないようにしてたんです!」
「そうか…ではいう」
「?」
「私の前では泣いていい。」
「は?」
「抱きしめるのは、私の仕事だ」
「…良いのですか?」
「ん?」
「帰っても良いのですか?」
「当たり前だ。」
「うん」
「(擦り寄って?!)帰るぞ」
「は、い」
「!」
「ぎゃ?!だ、きかかえないで下さい!!!」
「早く帰る」
「…やれ、話はついたか?」
「刑部様」
「あれ程短慮はならぬと申したであろう?が、致し方ない。太閤に言われれば大人でも恐ろしい故」
「おかえりー!!」
「左近様」
「髪も伸びて!すっごく可愛くなったじゃん!よかっぶへら!!!」
「触るな痴れ者!」
「ひひひ。やれ、こちにこりゃれ。顔を我によう見せ」
「ご苦労様でした」
「三成の手綱は頼んだぞ」
「そんな大層なもの?!無理ですよ」
「ひひひ」




不幸娘と三成 13





「取り敢えず、佐和山に戻りゃれ。怪我療養とて1ヶ月こちらにいる許可をもろておる」
「なっ?!」
「というのは建前よ!少し賢人らにお灸をな。」
「…刑部様」
「すぐに帰って我の可愛い娘が義理の親にいじめられたら如何する!今度こそ守ってやるからなぁ」
「刑部様!」
「おい…なぜ私の時と違う!」
「嫉妬は醜かろう」
「っ?!」
「へ?あ!!」
「顔を隠しておけ!」
「…過保護よなぁ」

拍手

PR