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変換なしの雑食夢

ran

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三人で三角を作ろう

「やれ、ぬしか」
「起きたのかい?」
「ひひひっ。我も年貢の納め時か」
「憎まれっ子世にはばかると言うからな」
「なら心配ないよ」
「あいもかわらず可愛いないなぁ」
「可愛さは嫁さんに求めなさいって。ん、薬」
「飲んでも仕方無かろう?」
「なら、飲んでも一緒だな。減らず口を叩く前に飲みなさい」
「ひひひっ。本に可愛くない」
「三成が必死に探してきたんだ」
「…」
「飲め」
「あいわかった」
「ふふふ」
「何、少し苦いだけよ」



この薬の苦さを私は知っている。其れを少しと称したのは偏に三成への愛情か。親友としての熱い絆はここに来ても健在らしく私はおもわず声を出して笑ってしまう。




「やれ」
「いや、ね。三成も先程まで居たんだよ。気が気でないと言わんばかりにね。」
「左様か」
「口直し」
「これもまた甘い」
「そうかい」
「…ぬしも早よ」
「我に見切りをつければ良かろう」
「つけて欲しいの?」
「ひひひ」
「この程度の病で見切りをつけれるならば二人に嬲られた時につけれるさ」
「失礼な事を申すな」
「?」
「可愛がったといわしゃれ」
「婚約も破棄されて帰る家もなくなったのにかい?笑えないねぇ」
「結婚などしてしまえばぬしで遊べなくなる故なぁ」
「まぁ、過ぎた話だ。」
「あの様な腑抜けには主はやれぬからなぁ。ひひひ。結局三成も我も嫁取りはしたが」
「私だけ独り身だ」
「二人で慰めてやったなぁ」
「またそこに戻るか…ん?」
「刑部!!!!!」
「やれ三成」
「…」
「嬉しそうな顔」
「当たり前だ!」
「ヒヒヒッ。三成よ」
「薬は飲んだか?」
「ああ」
「早く良くなれ」
「無理をいわしゃるな」
「良いな」
「はてさて。困ったこまった」
「相も変わらず」
「私が代わる。お前は横で寝ていろ」
「部屋に帰るよ。流石に奥方に悪い」
「?」
「良いよい」
「そういう訳にいかんよ」
「おい!」
「何だ?」
「どこに行くつもりだ!」
「だから…横の部屋にいる。」
「なら、いい」
「おやすみなさい」



部屋を出て横になる。布団も何もないそこで寝られるのは偏に戦さ場に出ているせいだなあとぼんやり思って睡魔に身を任す。







「奥方を呼ぶか?」
「いや、構わぬよ。…三成よ」
「何だ?」
「あれはずっと傍にあったか?」
「ああ。奥方を呼び寄せる間ずっと。私と交代しながら…如何した?」
「いや、何。我らは嫁取りを致したが、終ぞあれを娶るものはおらなんだと思うてな。」
「嫁に行けば…他の男のものになる。あれは私と刑部のものだ」
「その執着のせいで劣情に流されたが…この病を得て我はあれに向けられる人の目というもの本質を心底知った気がする。」
「本質?」
「…その身を暴かれてしまった女武者の哀れさよ」
「…」
「三成」
「其れでも」
「…」
「あれを他の男のものにする事は私は出来なかっただけだ。今でも、御許可いただけるのであれば私は離縁してでもあれを娶りたい」
「今の奥方では不服か?」
「秀吉様の命だ。だが、欲しいのはあれだけだからな」
「左様か。実に主らしい」
「刑部、貴様は如何なのだ?」
「我は、もう」
「?」
「其れを言うに値せぬ」
「ふんっ!」
「?」
「貴様は如何思っているのかしらんが、あいつは泣いたぞ」
「泣く?あれが?」
「ああ。貴様が倒れた時あいつが泣いた。其れは事実だ」
「…」
「貴様らはすぐ値するやせぬやで判断する。値は己が自らつけるものではない。私にとってあいつが大切な様に刑部。貴様も大切だ」
「ひひひっ。」
「寝ろ。体を愛え。」
「やれ、三成よ」
「ん?」
「我とて、主とあれは大切よ。」
「ふん!」
「ひひひっ。鼻で笑しゃうな」
「知っているからいちいち言わなくてもいい。」
「本に可愛げのない」







三人で三角を作ろう








「やれ」
「ん?」
「起きたか?」
「…一ついい?」
「?」
「何で二人が両脇にいるの?」
「ひひひっ。」
「私、横部屋で寝てたのに?」
「問題ない」
「奥方を娶った二人が言うセリフではないね」
「悋気か?」
「…」
「ねりゃれねりゃれ。」
「ああ!もう!!奥方を呼んでくる」
「良い良い。帰らせた故」
「?!」
「我は主ら二人が良い」
「…」
「落ち込む間もない程に平々凡々に話してくる主ら二人が良い」
「…はぁ。また半兵衛様にお小言もらってしまうわ」
「後で愛でてやる故諦めた方が賢明よ」
「私も一緒に行ってやる」
「…秀吉様からも絶対だな」

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