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変換なしの雑食夢

ran

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さよならさんかく3

「…」
「それで、ははとともに」
「…そうか」
「ご飯できたよー。」
「はい」
「…貴様のことは思わないほど礼儀正しいな」
「何それ、褒めてんの?…ずいぶん懐いたわね」
「「?」」
「ま、定位置っちゃ定位置か。似てるでしょ?」
「刑部にそっくりだ」
「ははうえ?」



困った顔をする息子の頭を撫でて三成を見るとデレデレである。子供嫌いなくせに。吉継は別枠か。子供まで適応するのか。凄えな。
とりあえずぼんやりそう思っていたら三成は渋い顔をする。足音はしないけど気配が懐かしい。障子の向こうまで来てるのだろう。睨みつけたものの馬鹿な兄貴分は息子にデレデレである。
役に立たない。
大体、何処の馬の骨が吉継とわかった瞬間のあの高揚した顔は何か!縄つけて〜のくだりの勢いはどこへ行ったと言いたい。この男は昔からこういうところがある。野生の猫だ。野良猫ともいうけど。懐いたものだけ心を開く。吉継の血はこいつにとって偉大らしい。そう言えばこの間お土産と称して大量のおもちゃやらほんと持ち込んだ私の父親格の半兵衛様と殿下も同じかもしれない。もう、メロメロなのだ。我が息子ながら魔性の血を受け継いだか。吉継の血。末恐ろしい。



「はいらないのかなぁ」
「あれはひねくれ者だからな。刑部」
「ぎょうぶ?」
「…やれ、久しいの」
「本当にお久しぶりでございます。」
「「?!」」
「何その反応」
「まともな挨拶ができたのか!」
「三成!あんたに言われたくない」
「…やれ」
「?」
「子が」
「あー…」
「出来ていたとは、しらなんだが」
「いいって。わたしの子供であって吉継が気に病むことないし」
「は?」
「そんな苦虫つぶしたような顔しなくていいよ。」
「…」
「あー…三成。耳栓して。あんたじゃなくて!そう。…吉継、子供欲しくなかったじゃない。私の方がいつも一方的だったし。只でさえわがまま聞いてもらったような話だし。似てない…って言えないからあれだけど」
「主、は」
「ほ、ほら!そんなに怒らないで。本当にごめん。半兵衛様には見つかったら帰って来いって言われてたけど。眼前に現れないようにするから。な、なんなら!でてい…吉継?」
「我か、どれ程、」
「?!」
「貴様が悪い。」




吉継が泣いていた。初めて見たどころか天変地異の前触れかと思う衝撃はどうすればいいのか。硬直していたら、吉継と目が合う。




生まれて初めてかもしれない。




伸ばされた腕は私をしっかりと抱きしめていたし、無事でよかったというのも耳元で囁くものだからや本当にどうすればいいのかわからなくなる。三成!と助けを求めたがお米が笑顔で膳の支度ができたと連れて行く。お米がいるから愛息も一緒に。助けて!誰か!!!






「よ、吉継?」
「…」
「どうしたの?私が知ってる吉継はこんなことする人では」
「我とて素直になる。」
「素直?!吉継が素直!?」
「黙りゃれ」
「ん?!」
「…ちと黙りゃれ」
「せせせせせせせせせ接吻?!」
「はぁ」
「た、溜息つくけど!吉継今の今まで私のこと…変な責任なら」
「主は…本に」
「…」
「我のせい故…いたしかたない、か」
「吉継?」
「我は主が居なくなって…心の臓が止まるかと思うた。我が主のように素直に気持ちを伝えておればこうにはならなかったかと…何度も思うた。主に懸想して居たと言えば、主は我のそばにおったかとずっと」
「…」
「主を抱かぬは我の病のせいよ。主に嫌われとうなかったからなぁ。」
「私は」
「なまじ、主は我の病の前の姿を知っておるからな」
「…」
「主がいつのように猫の如く飽きたら。我は主を殺してしまう。我以外の男の元へ行く主を我は黙って見てはおれぬと。わかっておった故…主のことを考えたら」
「吉継」
「主はまこと義理堅い。子など出来て主を繋ぎとうはなかった。主は…本に主は。我にとって最愛そのものよ」
「…私、吉継のこと好き」
「我もよ」
「好きで、吉継、モテるし」
「左様か?我を好む物好きは主のみよ」
「嘘つけ。結び文知ってんだぞ」
「ひひひ。あれは主のよ」
「?」
「主に渡る前に全て灰に帰してやったわ」
「…へー」
「主も同じことをしておったよな」
「うん」
「…少しは悪びれりゃれ」
「ふふふ」
「?」
「吉継」
「如何した?」
「次は女の子が良い」
「次はそばでうまりゃれ」
「浮気したら嫌よ」
「我は主を殺して我も死ぬ」
「重い」
「主の思いは主のおつむの重さと同じか?」
「蔑む!」
「我は言うたぞ。我の思いは重いし、暗い。嫉妬もするし束縛もする。」
「うん」
「寝所も別けぬ。」
「!」
「ともに寝てともに目覚める。3年。いや十数年の拗らせた欲は回収いたす」
「勝手に拗らせたくせに」
「黙りやれ」
「…」
「主は我にの子があったから良かったものの我はひとりぼっちよ」
「ふふふ」
「?」
「寂しがりや」
「嫌うか?」
「どんな吉継でも好き。前みたいなのより今の方がいい。」
「物好き」
「吉継だってゲテモノ好みって言われてるわきっと」
「見る目がないことよな」
「ふひひ」
「愛い」
「うん」
「帰るぞ」








「あ、それは無理」








「…」
「?」
「…やはり、他の」
「え?!違うって!ぎゃー!!!!」
「主は我の横に居ればいい。…やれ」
「はっ」
「?!」
「躾をいたす。誰も近づけりゃるな」
「は」
「ま、待って!」
「またぬよ。もう十分よなぁ」
「そんな積極的な吉継知らない!」
「我慢して居ただけよ。なぁに。今までの仕返しかねがね故」
「?!」
「安心して落ちりゃれ」
「え、あー!!!」









「(ささっ)」
「ありがとうございます」
「…離れに移動するか」
「一番遠い部屋にご移動いたしましょう」
「?」







さよならさんかく3

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