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変換なしの雑食夢

ran

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46

「姫には強い豊臣の血を引く男の子を産んでもらわなければいけないんだよ。君の覇道の道が安定したらすぐにでも。なのに、15にもなって…婚礼どころかこんやくしゃもきまっていない。いや、裳着すらしていないのだから!結局、佐和山から帰ってから今まで女物の着物も何もかも捨ててしまったり奥にしまったりして、益々男化に磨きがかかってきているんだよ」
「うむ」
「早く子を産んで僕が養育する。兵法から武術。全てを教えたいのに。あの子は!子を産む気がないのかな…。三成君とならいい番いになれるだろうに」
「…父上。竹中殿。入ります」
「?!」
「入れ」
「これは昨日行っていた相手の城の内情です。あと、周りの支城は調略しております。」
「…聞いていたの、かな?」
「男の子が欲しいあたりから。聞き耳をたてる気はありませんでしたが声が些か大きいので」
「いや、ね。その」
「安心なさいませ。如何とも思っておりません」
「?!本当かい」
「元より、私は豊臣繁栄のための礎。道具のようなものですので必要とあらば御命じ下さればいいのです」
「…姫」
「では失礼致します」
「ちょっ!待ちなさい」
「まだ何か?」
「君は」
「私は私としての個をすて豊臣の繁栄のために生きると考えております。遅かれ早かれ、覚悟を決めなければならなかったことでしょう。父上」
「なんだ?」
「今はただ、御前の敵を殲滅する事のみに心血を注ぎまする。必要とあらば、御命じください」
「わかった」
「では、稽古に出てまいります」




カ音を立てず歩く。眉間にしわが寄っていたのだろう。見るものが自然と道を譲ってくれるものの声を潜めて機嫌が悪いだのなんだの。好き勝手言ってくれる。
私は早く子を作らなければいけないのだろう。そしてある日。私が必要なくなる日が来る。廃嫡され、その子が後継なるのだろう。それがすべての幸せにつながるのならそれでいい。ただ、その時私はこの世に居ないだろう。邪魔なものは殺せ。それが竹中殿なのだから




「あ!姫様っすよ!…すっげぇ機嫌悪そうっすね」
「彼方は道場か。ぬしらは行かぬのか?」
「…我らは終わった。ここ最近まともにお顔を拝し奉っていない」
「左様か。しかし」
「?」
「気負いすぎよの。怪我をせねばいいが」




ごきりと嫌な音がした。虹川の木刀が肋骨に入ったのだから1.2本は持って行かれているだろう。気が散漫だった。先ほどのといくら言い訳を重ねても私の失態だ。何より、父上の重心でありその子息の中で最も私を嫌っている男なのだからこの頭にめがけた木刀も止める気はないだろう。鎖骨か腕の骨は諦めなければならないと思った瞬間、木刀をはじき返した。



「治部」
「貴様には懺悔すら許さない。塵芥も残さず消え去れ」
「まっ?!誰か!治部を止めよ!」
「ひひひ。三成」
「止めるな刑部!さあ頭を垂れろ。死ね!」
「ひっ?!」
「治部!やめろ!」
「っ?!」
「もう良い。誰か虹川を手当てしろ!虹川殿にも」
「やれ、それは我が」
「刑部」
「二の太刀を止めることはできたはずよ。それをせずにおったのだから致し方なし。あのままなら主は死んでおったぞ」
「…」
「太閤経由で話をしておく。心配致すな」
「ああ」
「姫様!!!」
「っ?!」
「ああああ!!!!!やはり!その男を殺してやる!!!!!!!!!」
「治部落ち着け!」
「姫様に傷をつけるなど!!!万死に値する!!!」
「もういい」
「姫様」
「治部。話すのも痛いのだ」
「?!」
「もう良い」
「…姫様」
「泣くな。治部」
「私がもっと早く」
「主は本来いないはずだ。主がそのように思う必要性はないよ。」
「…」
「にしても、私の肋骨はよく折れるなぁ」
「っ」
「治部の言った通りだ」
「は?」
「弱い私は父上の後継者にはなれないのだなぁ」






からんころん






「虹川は武将としてしまいよ。」
「…」
「何より、口実ができた。あれら親子は公明正大に主を軽んじていたからな」
「それだけ私が」
「それを決めるのは我でも主でもない」
「…そうだな」
「怪我は」
「刑部!あまり姫様に質問をするな!傷が痛む」
「やれすまぬすまぬ」
「治部!」
「…申し訳ございません」
「主の看護も板についたよの」
「もう良いと言っているんだが。どうにかしてはくれないか?」
「我には無理よの。今怒られな故。ああ恐ろしや」
「姫様お薬の時間でございます。あら」
「さよ!助けてくれ」
「…石田様がべったりくっついていてお休みできないそうで」
「お、おお。そうよ。三成」
「なんだ?」
「太閤がお呼び…行きよったな」
「はぁ。あの目でずっといるのだから休むものも休めぬ。何より、うるさい上に細かい」
「あいわかった。太閤には我が」

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