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変換なしの雑食夢

ran

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日常 1

「あ」
「相模様?」
「ふふふ」
「?」
「どうしたんっすか?」
「いえ。本多様の上」
「?」
「…」
「申し訳ありません。本多様。…ほら」
「?」
「あ!?鳥だ!!っあー…逃げちまった」
「もう鶯の鳴く頃合いになりましたのね。徳川様たちは殿下の?」
「…」
「ならもう少しかかりそうですわね。縁にお座りになってくださいませ。私も侍女頭様をお待ちしているのです。左近様は治部様を。皆でお茶を飲みながら待ちませんか?」
「…」
「本多様?」
「大丈夫っすよ!相模様のお茶美味いっすから」
「今日は折角ですからおまんじゅうも作りました。本多様」
「…」
「お座りになって下さいましてありがとうございます。あ」
「また鳥が」
「…」
「動けなくなっちまった!」
「あら、大変。本多様」
「?」
「お口を開けてくださいませ」
「…」
「お口に合いますか?」
「…」
「いーなー!俺も俺も」
「左近様も?はいあーん」
「旨!また腕上げたっしょ?」
「ありがとうございます。鶯も召し上がるかしら?」
「どうっすかね?」
「…」
「あら、残念」
「また逃げちまった」
「いえ、本多様の肩に移動したみたいです」
「…」
「本多様は鳥に好かれますね」
「…」
「お優しいのがわかるのでしょうね」
「…」
「本多様?」
「…」
「ふふふ。はいあーん」
「仲良いっすね」
「左近様とも仲良しですよ」
「相模様はみんなと仲良しっすよ」
「そうですか?ふふふ。また鶯」
「あっ鳴いた。下手くそだなぁ」
「まだ春の始まりですから。すぐに上手になりますよ、ね?」
「…」
「また鳴いた。」
「春ですね」
「…」
「ふぁー。未だ終んないんっかね。眠たくなってきた」
「本当に。日差しが暖かいから」
「珍しいっすね」
「そうでもないんですよ…んー」
「…」
「あ、ご心配には及びませんよ。昨日、備品の数が足りなくて。夜更かししてしまったんです」
「寝てていいっすよ」
「そういうわけには…うぅ」
「相模様」
「日差しに負けそう」
「ぷー!相模様らしい」
「そうですか?ああ。鶯の他にも色々きましたね」
「…」
「本多様のそういう姿を見るの、私好きです」
「?!」
「えっ?!何!!そういう関係なんっすか?」
「どういう関係か存じ上げませんけど。平和でございましょう」
「…」
「私は武器も持てない侍女ですから。皆様が平穏でお過ごししている姿を見るとほっとします。」
「そういうことっすか!他にもあんっすか?」
「他にも?例えば治部様と刑部様が囲碁を指していたり、半兵衛様が転寝されたり。左近様と徳川様がうろうろしなくなったり」
「なんっすかそれ」
「ふふふ。静かになるでしょ?」
「あー…」
「本多様が飛ばないのも。」
「…」
「ふふふ。喋りすぎました。はい、あーん」
「…」






日常







ふと気がつくと遠くで喧騒が聞こえる。いつものかしらと呟くと困ったように頷く本多様がいて私も同じように微笑む。鶯は驚いて飛んで行ったみたいだ。少し残念でいるとますます困った顔をされるので私も恐縮してしまう




「相模!」
「ああ。治部様」
「何をしている」
「治部様がまた徳川様とお喧嘩遊ばすからですよ」
「?」
「鶯が」
「それが如何した!」
「好きなんですもの」
「っ?!」
「なんだ?相模殿は何が好きなんだ?」
「鶯ですよ。ふふふ」
「?」
「二人とも…ぼろ、ぼろになって」
「笑うな!」
「怪我の手当てをいたしましょう。ああ。丁度良かった。伊津。これを侍女頭様に。私はお二人の手当てをしておりますと」
「はい」
「いいんっすか?今まで待っていたのに」
「伊津には手に余りますもの」
「…」
「ああ、本多様。ありがとうございます。でもそのままにしておいてくださいませ。侍女の仕事でございますから」



そういうと近くで控えていた侍女が走ってくる。手当て一式を持ってきながら。貴方は徳川様をと言うと頷くので私は石田様の前に陣取る




「痛くありませんか?」
「ああ」
「あまり喧嘩はいけませんよ」
「…家康が悪い」
「儂がか?!」
「五月蝿い!相模との会話に入ってくるな!この禿狸」
「酷いぞ!三成」
「ふふふ。三成様」
「う…」
「沁みますわよ」
「…」
「私が侍る間は如何ぞ安らかにいらっしゃってくださいませ」
「?!」
「三成様?」
「相模様嫁がれるんっすか?」
「え?!」
「山野。手元」
「え?!あ!申し訳ありません!」
「いや、いいさ。儂も驚いたからな」
「…」
「はい終いですよ」
「相模」
「?」
「誰だ?」
「は?」
「貴様を…私、いや!この大阪から引き離そうとする輩だ!」
「まだ決まってはおりませんよ。でもそろそろ。以前刑部様と侍女頭様が縁組を組んでくださると仰せでしたから」
「!」
「やれ、おったか」
「刑部様」
「おお。相模。また世話をかけた」
「刑部!!!」
「はて、なぜそのような顔で我を見る?」
「相模の縁談だ!」
「ああ。もうちとまたしゃれ。」
「はい」
「主ではない。三成よ」
「…」
「?ああ。鶯」
「…」
「忠勝は本当に動物に好かれるな」
「ふふふ。」
「…」
「心根が美しいからでございましょう?本多様のそのようなところ私は好ましく思いますわ」
「?!」
「あちゃー…」
「ね、治部様」
「…」
「?」
「…き」
「あ!」
「何だ!」
「飛んで行ってしまいました。」
「う…」
「残念ですね」
「そ、そんな顔するな!おい!今から梅園に行くぞ!」
「あら、それはいいですね。山野。すぐ支度を」
「は?」
「さ、相模様?」
「?散歩のお誘いでございましょ?なればお菓子を持ってお茶会に致しましょう」
「私は!」
「皆様で行くなんて楽しそうですね!ね、治部様」
「…」
「?」
「行くぞ」
「はい」






「いつもああか?」
「相模様はこと恋愛にはうとうございますから」
「いつも我が大変よ」
「…」
「ははは。忠勝も気をつけろよ。儂と一緒に攻撃されるぞ」
「…」

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